【不正請求被害|相談受付】求人サイト「リクニア」の掲載料請求でお困りの方へ
- お知らせ
新橋ハンズ法律事務所では、株式会社クレストが運営する求人情報サイト「リクニア」から掲載料を請求された方について、ご相談を受け付けております。
●当事務所が受けた相談の概要
「無料で、ネットに求人広告を掲載できる」という電話勧誘を受け、申し込みを行ったところ、後に38万5,000円の掲載料を請求されたというご相談を受けました。当初の説明と大きく異なり、高額の請求を受けたことに請求内容に、強い不安を感じていらっしゃいました。
●当事務所の対応
当事務所では、本件について依頼を受け、株式会社クレストおよび同社代表取締役を被告として、債務不存在確認等請求訴訟を提起いたしました。
以下に、訴状案を公開いたします。同様の状況にある方は、ご自身のケースと照らし合わせ、今後の対応の参考にしてください。
訴 状
令和8年●月●日
東京簡易裁判所 御中
原告 ●●●●
当事者の表示 別紙当事者目録記載のとおり
債務不存在確認等請求事件
訴訟物の価額 88万5000円
ちょう用印紙額 9000円
第1 請求の趣旨
1 原告の被告株式会社クレストに対する令和7年12月10日付け求人情報サイト掲載契約に基づく広告掲載料債務及びこれに対する遅延損害金債務が存在しないことを確認する。
2 被告らは、原告に対し、連帯して、50万円及びこれに対する令和8年1月9日から支払い済みまで年3分の割合による金員を支払え。
3 訴訟費用は被告らの負担とする。
との判決並びに第2項について仮執行の宣言を求める。
第2 請求の原因
1 本件について
(1)当事者
原告は、●●で●●を運営する●●である。
被告株式会社クレスト(以下「被告会社」という。)は、令和7年9月24日に東京都渋谷区で設立され、求人情報サイト「リクニア」(https://likunia.com/)を運営する会社であり、被告●●(以下「被告代表者」という。)は同社の代表取締役である。
(2)本件経緯
原告は、ハローワークにて●●の募集広告を掲載していた。
原告は、ハローワークの掲載広告を見た複数の求人広告業者から、当該業者による求人広告掲載サービスの勧誘を受けたが、有料であることを理由に勧誘を断っていた。
原告は、令和7年12月10日、被告会社から電話を受けた。被告会社は、ハローワークの掲載広告を見た、求人広告を当社のウェブサイトにも載せてほしいと話し、原告が有料の広告は断っていると話すと、被告会社は、広告掲載は無料であると話し、その理由として、まだ被告会社には知名度がないので、広く知ってもらうために無料にしていると説明した。原告が、被告会社の話を信じ、そうであれば掲載してくださいと話すと、被告のもとに、被告会社から資料、求人情報サイト掲載契約書及び利用規約がファックスで送られた(甲1の1ないし3)。
原告は、求人情報サイト掲載契約書に記入・押印し(甲1の2)、被告会社宛てにファックスをした(以下「本件契約」という。)。
それ以降、被告会社から原告への連絡は一切なかった。契約書(甲1の2)に「注意事項」として「校正原稿について、必ずお読みください。原稿は事前確認を必ずお願いします。」との記載があるが、原稿は送られて来ず、また、契約書に「重要事項説明書」として、更新日までに事前通知をする旨の記載があるが、通知はなかった。
令和8年1月9日、原告のもとに、被告会社から、38万5000円の支払いを求める請求書、契約書及び利用規約が郵送された(甲2の1ないし3)。原告は、驚き、請求書(甲2の1)記載の被告会社の電話番号と求人情報サイト掲載契約書(甲2の2)記載の被告会社の電話番号に電話をしたが、誰も電話に出なかった。
また、令和8年1月18日には、被告会社から原告のもとに、ファックスにて、38万5000円支払いを求める旨及び利用規約10条により年14.6%の遅延損害金が発生する旨が記載された支払い催促状が送られた(甲3)。
2 債務不存在
(1)契約の不成立
利用規約(甲1の3、甲2の3)第7条柱書は、「お申込人は、弊社に対し、下記1~3のいずれかのリクニア掲載サービス提供を受けることの申込みをし、弊社はこれを承諾するものとします。」と規定しているが、「下記1~3」は記載されておらず、選択の候補となるサービスの内容が不明である。
他の記載から推測すると、3つのうちの2つは、モニタープラン、メンバープランであると思われるが、もう一つは全く不明であり、また、モニタープラン、メンバープランについても具体的内容が規定されておらず、どのような契約内容であるのか不明である。
したがって、原告はモニタープランなるものを選択したが(甲1の2)、それがどのような内容であるのか不明であって、合意内容が不確定であるから、本件契約は不成立である。
(2)申込期間に関する規定の不存在
利用規約第6条3項は、「申込人は、第7条既定の申込期間中、有料掲載の3ヶ月間の広告掲載料として金385,000円(税込)を弊社指定の振込口座(決済代行口座を含む)へ送金する方法により支払い義務を負います。」と規定されている。
通常の日本語の読み方からすると、「申込期間中」は、「支払い義務を負います。」にかかり、申込期間外には支払い義務を負わないということになる。しかし、第7条には「申込期間」に関する規定がない。
したがって、現在が、広告掲載料を支払う義務が発生する申込期間であるのか明確でない。
よって、上記規定は不明確であるから本件契約は不成立であり、または、少なくとも本件の場合に上記規定は適用されず、原告には広告掲載料を支払う義務が発生しない。
(3)利用規約9条2項により、無料の契約が更新されること
原告は21日無料掲載するモニタープランでの申込をしているにもかかわらず(甲1の2、甲2の2)、被告会社はメンバープランとして広告掲載料の請求をしている(甲2の1)。
この点、利用規約7条2項は、「弊社が運営管理するWEBサイト上に、申込人の求人広告を無料(モニタープラン)にて21日間掲載する期間中に、第9条1項所定の方法による解約の申入れがない限り、有料(メンバープラン)にて3ヶ月掲載します。」との規定しており、被告は、これを根拠に原告にメンバープランが適用されるとしていると思われる。
しかし、利用規約9条2項は、「申込人は弊社に対し、掲載開始日から契約終了日(掲載終了日を含む)までに第9条1項の規定に従って契約解除のご通知がない場合は3ヶ月間毎に契約更新が成立したものとみなします。」と規定している。
これに基づくと、原告は、被告会社に対し、掲載開始日から契約終了日(掲載終了日を含む)までに第9条1項の規定に従って契約解除の通知をしていないことから、無料での掲載について3か月ごとに契約が更新されることになるから、原告には広告掲載料の支払義務は発生しない。
(4)広告掲載料の不発生
利用規約6条3項によると、広告掲載料が発生するためには、被告会社が広告を掲載していることが必要であると考えられる。
これに関し、利用規約6条1項は、「弊社は第7条規定の申込期間に従ったお申込人の広告を掲載する義務を負います。」と規定しているが、「お申込人の広告」は、申込人が広告したいと考えた内容の広告であり、すなわち、被告会社が申込人の確認・了承なしに作成した内容の広告ではない。広告する内容について、申込人の了承が必要なことは、契約書(甲1の2)に「注意事項」として「校正原稿について、必ずお読みください。原稿は事前確認を必ずお願いします。」との記載があることからも明らかである。
それにも関わらず、被告会社は、事前に原告に原稿を送らず、原告の確認・了承なく作成した内容の広告を行っており、被告会社が原告の広告を掲載したとは認められない。
したがって、広告掲載料は発生してない。
(5)債務不履行に基づく損害賠償請求権との相殺
申込書(甲1の2、甲2の2)の下部には、「重要事項説明書」として、「継続案内及びキャンペーン情報を輸送にて受領希望の場合はチェックを付してください。□」「当該チェックがある場合は更新日までに事前通知を郵送し、当該チェックが付されていない場合には、FAXによる送付をもって通知代えるものといたします。モニタープラン終了後は自動的にメンバープランへ更新されますので、不要な場合は所定の利用規約に従い解約手続を行ってください。※更新に関する電話対応はいたしませんので予めご了承ください。」との記載がある。
原告はチェックをしていないから、被告会社は、原告に対し、更新日までに事前通知をFAXする義務を負っていた。それにもかかわらず、被告会社は原告に対してファックスしなかった。
これにより、原告は、更新日までに解約手続をすることができず、被告会社に対し38万5000円の債務を負う損害を被った。
以上より、被告会社は、原告に対し、民法415条に基づき、38万5000円の損害賠償債務を負っており、本書をもって、これと原告の被告会社に対する広告掲載料債務とを相殺する。
したがって、広告掲載料債務は存在しない。
(6)詐欺・錯誤による取消し
被告従業員は、無料での掲載期間が経過すると、有料となることは一切説明せず、広告掲載が無料であることのみを説明した。
また、甲1の1ないし3を見ても、無料での掲載期間が経過すると、有料の請求をすることは明確には記載されていない。
被告会社は、無償で広告掲載がされると原告を誤信させて本件の契約をさせたことから、詐欺(民法96条1項)に該当する。
また、原告は無償であり、自動的に有償になることについて意思を欠きながら本件契約をしている。この錯誤は代金の有無という法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるから、錯誤(民法95条1項)に該当する。
原告は、本訴状をもって、被告会社に対し、民法95条1項及び96条1項に基づき、本件契約を取り消す。
よって、被告会社は、本件契約に基づいて、広告掲載料の請求をすることはできない。
(7)以上のとおりであるから、原告には、被告会社に対する本件契約に基づく広告掲載料債務及びこれに対する遅延損害金債務は存在しない。
3 不法行為に基づく損害賠償請求
(1)被告会社の責任
ア 被告会社は、令和7年9月24日に設立されたばかりであり、原告を勧誘した同年12月10日には、設立から3か月も経過していなかった。
そのため、求人情報サイト「リクニア」(https://likunia.com/)(以下「本件サイト」という。)の知名度は皆無であり、検索サイトであるグーグル及びヤフーにおいて、「求人」、「求人情報」、「就職情報」、「転職情報」または「社員募集」というキーワードで検索すると、いずれでも本件サイトは100位以下であるから(甲4)、本件サイトに求人情報を掲載しても、求職者が応募する可能性は極めて低い。
また、ウェブサイトも、トップページには、「介護福祉医療」、「女性活躍中」などのテーマで求人情報がまとめられた「特集から求人を探す」という入口、「地域エリアから求人を探す」という入口、個別の情報がスクロールして表示される「ピックアップ求人」という入口がある(甲5)。
この「特集から求人を探す」の入口は、例えば、「介護福祉医療」をクリックすると、全国の介護福祉医療の求人情報が地域で分類等されずに表示されるため(甲6の1)、求職者は、自分が通える地域を探しながら閲覧しなければならず、煩雑である。しかも、「公務員」をクリックすると、まったく公務員とは関係がない求人情報が表示されており(甲6の2)、被告会社が行っている分類は極めて杜撰である。
また、「地域エリアから求人を探す」の入り口は、地域で検索するものであるが(甲7の1)、東京都千代田区を選択しても他県や千代田区以外区の情報が表示され、また、様々な業種の求人情報が分類等されずに表示されるため(甲7の2)、求職者の役に立つものではない。
また、「ピックアップ求人」の入口では、個別の情報がスクロールして表示されるが、動いているうえに文字が小さいため、会社名しか判読できず、業種も地域もわからないことから、求職者がこの入口を利用する可能性はない。
以上のとおり、本件サイトは、求職者がインターネットで求人情報を調べようとしても検索サイトでは検索順位が100位以下のため、事実上表示されず、また、本件サイトは使い勝手が悪いため、求職者が利用できるようなものではないから、本件サイトの求人情報サイトとしての価値は極めて低い。
イ 被告会社は、令和7年11月から、ハローワークに掲載している事業者に広く勧誘の電話をし、求人情報の掲載が無料でできることを強調して広告掲載の勧誘をし、無料であると誤信して広告掲載契約をした事業者に対し、無料期間が終了して有料となった旨述べて高額の請求をするいわゆる詐欺商法を行っていると考えられる(甲8)。
被告会社は、原告に対しても、上記のとおり、電話をし、無料であるとのみ説明し、原告をその旨誤信させて、期限内に解約をしないと有料となるとみられる利用約款が付された本件契約を締結させ、上記のような価値の極めて低い求人情報サイトに情報を掲載し、令和8年1月9日に高額の広告掲載料を請求した。原告は、無料であると認識していたにもかかわらず、突然、高額の請求をされて混乱し、契約内容と異なる説明をされて契約をさせられたことに気づいて悔しい思いを味わい、高額の支払いをしなければならないかと不安を感じるなど、大きな精神的苦痛を被った。
ウ 被告会社の行為は、故意または過失により原告の権利を侵害するものであり、民法709条に基づき、原告が被った損害を賠償する責任を負う。
(2)被告代表者の責任
被告代表者は、被告会社の代表取締役として、被告会社を主宰して上記詐欺商法を行い、その一環として、原告に対し、被告会社をして上記行為をさせたことから、民法719条1項に基づき、被告会社と連帯して、原告が被った損害を賠償する責任を負う。
(3)原告が被った損害
ア 上記のとおり、原告は、突然、高額の請求をされて混乱し、契約内容と違う説明されて契約をさせられたことに気づいて悔しい思いを味わい、高額の支払いをする必要があるか不安を感じるなど、大きな精神的苦痛を被った。
その損害は、40万円を下らない。
イ また、原告は、本件訴訟を提起するため弁護士に依頼せざるを得ず、その損害金は、10万円を下らない。
ウ 以上より、原告は、合計50万円の損害を被った。
(4)小括
よって、原告は、被告らに対し、民法709条及び719条1項に基づき、それぞれ連帯して、損害金50万円とこれに対する請求書の受領日である令和8年1月9日から支払済みまで、民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払いを求める。
証拠方法
証拠説明書記載のとおり
付属書類
1 訴状副本 2通
2 証拠写し 各3通
3 証拠説明書 2通
4 資格証明書 1通
5 訴訟委任状 1通
当事者目録
〒●●●-●●●● ●●県●●市●●(送達場所)
原告 ●●●●
〒150-0044 東京都渋谷区円山町5番3号MIEUX渋谷ビル8階
被告 株式会社クレスト
上記代表者代表取締 ●●●●
〒●●●-●●●● ●●県●●市●●
被告 ●●●●
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